抗うつ剤の種類

抗うつ剤の変遷
うつ改善のために処方される抗うつ剤は、大きく分けて5種類あります。1950年に開発された三環系抗うつ薬以来、現在まで改善に改善を重ね、副作用が少なく効果の高いNaSSAの抗うつ薬へと進化してきました。次の章では大まかですがそれぞれの詳細を記しました。
抗うつ剤の開発は今から約70年前より行われていました。ただ、初期の頃は効果があまり高くないわりに副作用があると言われる薬。それでもうつ病に悩んでいた人には救世主のような存在でした。あれから70年…。抗うつ剤はさまざまな変貌を遂げてきています。この章では、抗うつ剤の歴史を紐解いてみたいと思います。
①【三環系抗うつ剤】*やる気・意欲の特化
抗うつ剤として初めて開発されたのが『三環系』と言われる種類です。1950年頃から使用されており、効果が表れるまで2週間
かかります。脳内伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンなど『モノアミン』の増加を促してくれる効果が期待されています。
②【四環系抗うつ剤】*睡眠に特化
前述した三環系抗うつ剤はうつに特化した世界初の薬でしたが、副作用が伴っており、継続したくても躊躇してしまう患者さんもいました。そこで改良されたのが『四環系』です。効果が表れるまで1週間。
三環系の副作用を改善するために作られた上、ノルアドレナリンが優位に増やせ、不眠症が強く出るタイプのうつ病患者に使用されていました。しかし、副作用が小さくなった分だけ抗うつ剤としての効果も弱くなってしまい、世の中にあまり普及しませんでした。
③【SSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)=選択的セロトニン再取り込み阻害薬】*三環系から進化した抗うつ剤。現在のうつ病治療薬として第一に選択される薬
三環系は副作用があり、四環系は副作用はないが効果が薄い。そこでまた開発されたのがSSRIです。セロトニンとは、不安や落ち込みを改善してくれる脳内伝達物質。SSRIは、このセロトニンだけを選択し『吸収・分解』することにより、脳内で増やしてくれる作用があります。
④【SNRI(Serotonin & Norepinephrine Reuptake)=セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬】*三環系から進化した抗うつ剤。効果と副作用のバランスがよく、こちらもうつ病治療薬として第一に選択される薬
SSRIはセロトニンだけを阻害するのに対し、SNRIはセロトニンとノルアドレナリンの両方を選択的に阻害する効果があります。副作用はSSRIに比べて、口渇・吐き気・便秘・眠気などを伴いますが、心因性の痛みを軽減させる働きがあります。
⑤【NaSSA(Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressant=ノルアドレナリン作動性・特異性セロトニン作動性抗うつ薬】*四環系から進化した抗うつ剤
SSRIやSNRIとの大きな違いはセロトニンを阻害するのではなく、セロトニンの分泌量を増やすことで抗うつ作用を発揮する薬です。SSRIやSNRIにチャレンジしたけれど特に効果が表れなかった人にでも効果が期待できる薬です。
抗うつ剤の種類
三環系抗うつ剤(商品名)は次の通り
SSRI抗うつ剤(商品名)は次の通り
四環系抗うつ剤(商品名)は次の通 り
NaSSA抗うつ剤(商品名)は次の通り
SNRI抗うつ剤(商品名)は次の通り
アモキサン・スルピリド・アナフラニール・トリプタノール・ノリトレン・アンプリットなど
テトラミド・レスリン、デジレル・テシプール
レクサプロ・ジェイゾロフト・パシキル・ルボックス、デプロメール
サインバルタ・トレドミン
リフレックス、レメロン